
エピソード1 最後の期末試験
エピソード1
高校時代のある日の出来事 『最後の定期試験』
最後の数学のテストが始まった。
前回のテストでは欠点ぎりぎりだったので、35点以上とらなければならない。
前日は、後に控えるもっとやばい化学と英語に勉強時間を費やしていたので、こちらのほうがもっとやばくなっていることに今さらながら気づいてしまった。
問題は約20問
1問目、答えが五択だったので、大体でも答えが1番であることがわかった。
2問目、これも五択でなんとか答えが2番であることがわかった。
3問目、なんとか解けた。答えは3番。
4問目からは記述式の問題で、4問目、5問目はさっぱり。
6問目、なんとか解けたが自信がない。答えは6。
7問目から最後までほとんどわからない。
当てずっぽでも答えを入れておかないと正解することはない。完全に追い込まれた。リーチ!!
ふと、最後の数学の授業で加藤先生が言っていたことを思い出した。
「卒業あぶないやつは覚えとけよ。わしの出すテストの問題は答えに法則がある時があるからな。ないかもしれんけど。最後まで諦めんこっちゃ。」
ん??答えに法則??
1問目の答えが①、2問目の答えが➁、3問目の答えが③、6問目の答えが⑥。
もしかして...。どうせわからんねんから、答え埋めるんやったら神様加藤先生様のお声を信じて賭けるしかない。
4問めの答え④、5問目は⑤、7問目は⑦、8問目は⑧...。
後日の授業で試験結果を僕に返す時、加藤先生は笑っていた。
Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.